統計学輪講(第20回)
日時 2017年10月31日(火) 14時55分~15時45分
場所 経済学部新棟3階第3教室
講演者 渡邉 拓 (情報理工M1)
演題 Affine invariantダイバージェンスとその応用(文献紹介)
概要
文献[1]を紹介する.
ダイバージェンスは2つの関数の違う度合いを表す量である.標本から分布を推定する問題では,
経験分布とのダイバージェンスを最小化するように密度関数を選ぶという手法が考えられるが,
このとき得られる推定の性質はダイバージェンスの選び方に依存するため,良い性質をもった
ダイバージェンスのクラスを求めることは重要な課題である.
本文献ではAffine変換を標本に施したときに推定される密度関数が,
元の標本で推定して得られる密度関数をAffine変換したものに一致するようなダイバージェンスのクラスに
ある条件の下で特徴づけを与え,このクラスに属すダイバージェンスがロバストな推定を与えるための条件も与える.
文献
[1] T.Kanamori and H.Fujisawa (2014). Affine invariant divergences
associated with proper composite scoring rules and their applications.
Bernoulli 20, 2278-2304.